プロローグ

西暦2050年、小樽・高島地区。
40年代初頭に起きた未曾有の世界恐慌の影響は根深く、比較的安定を保っていた日本経済の先行きにも蔭りが見え始めていた。
国の福祉事業も度重なる見直しを経て、増え続ける老年人口と減り続ける若年人口にどうにか対応していた。
年金や介護保険の支払額は年収の40%近くまで及び、定年は80歳、年金受給開始年齢85歳に引き上げられた。
一連の改革で最も批判の的となったのは、民間福祉施設への助成金打ち切りである。
パンク寸前の老年人口対策として最低限のケアしか受けられない公営の福祉施設ばかりが増え、
経済的に余裕のない高齢者は皆、そこへ「収容」されていった。

今回の物語の舞台となる小樽市高島の民間高齢者グループホーム「ニコニコホーム高島」もまた、経営に苦しんでいたのだった。
入所者は高島地区だけでも5箇所ある公営の施設に奪われ、経済的な問題から退去を余儀なくされる入所者も続出していた。
「ニコニコホーム高島」の理事会は今まさに、施設の廃止と事業内容の変更を検討していた・・・



主な登場人物

様々な人間模様が展開される「高島ネット倶楽部」。
この場所に集まったメンバーたちは皆、個性豊か。過去の経歴も様々です。

ニコニコホーム高島理事・佐藤
佐藤 健二(58)
ニコニコホーム高島 理事
常に前向きで辛抱強い佐藤。
そこには、入所者への愛があった…
高橋 雄一
高橋 雄一(84)
ニコニコホーム高島 入所者
建設会社の元社長。皆を元気付け
引っ張る、ホームのリーダー的存在。
華川 明子
華川 明子(89)
ニコニコホーム高島 入所者
ホームのマドンナ的存在。
常に優しく、的確なフォローを出す。
大木 啓介
大木 啓介(78)
ニコニコホーム高島 入所者
入所者の中では最年少。高齢者向け
オンラインゲーム「かもめ」に夢中。
内田 多希江
内田 多希江(97)
ニコニコホーム高島 入所者
入所者の中で最年長。
無口だが、時々意味深な発言をする。
山田 美咲
山田 美咲(50)
ニコニコホーム高島 職員
ホームに勤める明るい介護職員。
理事会のやり方に疑問を感じている。

※この物語に登場する人物・組織名はフィクションです。



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